2017年度第8回学生チャレンジ企画 実施報告書

2018年度
八王子市観光ブックプロジェクト

団体名 関口ゼミナール
代表者 外国語学部 中国語学科 4年 森下 雅洋
参加メンバー人数 9名

実施スケジュール

2017年5月中旬~2018年1月31日

5月 日本語版、中国語版各500部を外部業者に委託して正式に印刷。
交換留学生の協力を得て、英語版の翻訳作業を進める。
5月下旬 ゼミで話し合った結果、学生チャレンジ企画への参加を決定。「新年度版観光ブックプロジェクト」を後期ゼミ活動に決定。
6月28日 学生チャレンジ企画の選考通過、「留学生向け八王子市観光ブックプロジェクト」を発展継続した形で「改訂版留学生向け八王子市観光ブックプロジェクト」発足。
8月 英語版300部を外部業者に委託して正式に印刷。
8月以降 改訂版の取材、編集、翻訳作業に取り組んでいる。
紅陵祭で、日本語版、中国語版の改訂版(2018年度版)の見本誌を無料配布。
1月31日 印刷納品。

実施内容・成果

 当初、拓殖大学外国語学部中国語学科の関口ゼミナールとして、拓殖大学の「語学力」と「国際力」を活かしゼミらしいことをしてみたい、就職活動、社会人という目の前の新たなステップを歩んでいく上での経験として、学生生活の中で、何か一つ目に見えるもの「形」を残したい。そんな気持ちで始まった企画がこの「留学生向け観光ブックプロジェクト」でした。
 2016年9月、後期ゼミ活動として、前年度関口ゼミで自主的に行った「高尾山プロジェクト」の発展として、「留学生向け八王子市観光ブックプロジェクト」発足。当ゼミが自主的に取材・編集を行い、自主発行することを決定。以降毎週火曜日、詳しい観光地選定、編集方法などに関して会議を実施。
 10月、JR高尾駅情報提供の協力を依頼。中央線の路線図などのデータを提供してもらった。
 11月、JR高尾駅から、一般に発行する場合に各観光地に掲載許可が必要と指導される。
 12月、八王子市役所観光課と打ち合わせを実施、当企画に対しての印象や展望、観光地の紹介、プロジェクトの継続許可などの確認。ゼミメンバーが観光地に出向き、取材、情報確認。
 12月、「八王子コンソーシアム」に参加し、見本版を展示。
 1月〜2月、各観光地に観光ブックの内容を再度確認してもらいレイアウトを見直し、訪日中国人留学生の協力のもと、中国語版を作成した。ゼミのプリンターで見本誌を印刷し、取材に協力いただいた観光地に見本誌を送付した。同時に、JR高尾駅に日本語版、中国語版の見本誌各30部を置かせてもらったところ、大変好評で、数日で配布を完了した。
 当プロジェクトはひとまず終了。企画は一応、「単年企画」となり、継続するか否かは、後輩の決定によるとした。

  • PIC

    JR高尾駅、渡り廊下に作成したパンフレットが
    置かれている様子

  • PIC

    8月30日、取材先道の駅滝山にてパンフレットが
    置かれている様子。

 2017年が始まり一番最初に決めたことは、「当ゼミの専門言語の中国語を使うこと」「写真撮影、掲載内容、編集構成、翻訳は学生が行うこと」「無料配布、非営利が前提のボランティア」といった大まかな計画だけだった。
 実施日程の通り、トントン拍子で話しが進み、「先方への許可取り」「掲載方法」など様々な「学生ではなく、社会人としての自覚と意識とスキル」が必要であると実感させられる充実した内容へと進化していった。
 八王子地域の活性化、訪日中国人や日本人観光客への八王子市の紹介、本学の宣伝、地域社会貢献などの期待される成果に応えるべく努力を続けた結果、日本語版、中国語版各500部の内、半数は協力していただいた観光地やJR高尾駅に置かせてもらえることとなった。JR高尾駅からは「好評なので追加でもってきてほしい。」との依頼の連絡が数回あった。またJR高尾駅でこの観光ブックを手に取った八王子中央図書館の職員の方から「図書館にも置かせてほしい」との電話があり、図書館にも置くことになった。
 取材先に納品した後、1時間ほど取材先に滞在し、帰り際にパンフレット置き場を確認するとパンフレットが無くなっていた。自分たちがやっているこの企画は思いのほか大きなものになっていることに喜びとやりがいを感じた。
 改訂版は、取材先を増やし、レイアウトも見直し、より留学生や観光客に喜んでもらえる観光パンフレットにするべく、ゼミ生一同協力して、作業を進めた。1月末に日本語版と中国語版を各300部、合計600部が完成。JR高尾駅に各250部、合計500部納品した。残りはご協力頂いた各観光地様に納品し、来年度の国際フェスティバルの展示で配布予定。

  • PIC

    取材先、東京富士美術館での版画体験の様子。

  • PIC

    ゼミでの会議の様子。

反省点など

1. 全般的な下地づくりの失敗
 2016年度ゼミで「留学生向け八王子市観光ブックプロジェクト」を発足させた際に、計画、役割分担、役職決めなどが疎かだった。そのため、会議で議論が滞ることが多かった。また、企画が進んだ2016年12月頃にJR高尾駅から「各観光地の写真や記事の掲載許可やあいさつ回り、アポ取り」などの基本がなっていないとの注意を受け、プロジェクトの根本的な見直しが必要になった。

2. ゼミ生の本プロジェクトに対する温度差
 関口ゼミに所属している学生のうち、関口准教授が顧問を務める中国語会話愛好会に所属している学生が多く、後期のゼミ活動と愛好会の語劇祭への参加の両立が難しく、ゼミのみに参加している学生の負担が多くなってしまった。また、そもそもやる気のない学生もおり、作業中に何度も同じ説明をしなければならず、決められた作業の締切りを守らない学生がいるなど、ゼミ生間のプロジェクトに対する姿勢に温度差があり、作業が滞ったり、学生間に不公平感が広がり、団結して作業を進めることができず、ミスを誘発した。

3. 引継ぎの失敗
 主体的にプロジェクトに参加していた学生が4年生で海外留学に参加し、残った4年生はゼミのプロジェクトに積極的に参加していなかった学生だったため、プロジェクトを継続していると言いつつも、詳しい作業の方法などが分からず、後輩への引継ぎがうまくいかなかった。昨年度と同じように詳しい会議の日程や、予算など、綿密な計画と写真などの記録を取るという意識や知識もなかった。
 学生チャレンジ企画通過後、改めて企画を進めていく際に「昨年度の担当者の経験」を記録できていないことが発覚し、ほとんど昨年の経験を活かせないまま、3年生がアポ取り、取材許可などを一から行わなければならないことになった。

4. その他
 「昨年度から継続している企画として実績がある」と学生チャレンジ企画発表会で報告をしたが、実は、各観光地などへの企画書の提出、取材や電話対応、編集などで、「新たに発見すること」が多く、もはや新規企画と同じように試行錯誤と失敗を繰り返しながら現在も進行している。

5. 今後について
 今回、紅陵祭までに改訂版を作成するという当初の目標は大幅に軌道修正し、改訂版を2018年版として、なんとか3月までの完成を目指して、様々な点を反省し、進めていきたい。
 また、本企画が来年度も続くかどうかは、資金のこともあり未定だが、他大学ではゼミで作成した観光冊子が、観光局などに認められ観光局のパンフレットとして発行されている事例もある。この企画がゼミ企画として継続、拡大していくことを目標にこれからも頑張っていきたい。

収支報告

収支報告

報告書、レポート一覧

ページ上部へ戻る