2017年度第8回学生チャレンジ企画 実施報告書

郷土料理を活用した
地域ブランド創生プロジェクト

団体名 徳永ゼミナールおよびデザイン学科チーム
代表者 国際学部 国際学科 2年 丹澤 瑠里
参加メンバー人数 8名

実施スケジュール

2017年7月5日~9月24日

7月5日 事前打ち合わせ
7月8~9日 第一回富士川町訪問
訪問先:つくたべかん
内容:つくたべかんにてみみ作り体験
9月8~10日 第二回富士川町訪問
訪問先:富士川町役場、富士川町民会館
内容:町役場の方々と打ち合わせ、食生活改善委員会の川手素子さん他7名と試食会
9月23~24日 第三回富士川町訪問
訪問先:富士川町民会館、道の駅「ふじかわ」
内容:道の駅「ふじかわ」で試食会
   時間:13:00~14:00(無くなり次第終了)

実施内容・成果

 1回目の富士川町訪問では、「つくたべかん」というお店でみみの作り方を学びました。そして夏休みに先生を含むメンバー全員は、1人1品新しいみみ料理を考えてきました。
 2回目の訪問では、食生活改善委員の皆様と一緒に意見を交わしながら新しいみみ料理を作りました。その後に試食会を開き、矢口ゼミナールの2年生数人も含めて全員で試食しながらおいしさや改善点などについて話し合い、以下の4品が試食会に提供する料理に決まりました。
 写真①は「みみストローネ」です。この品はミネストローネにみみを入れた料理です。普通のみみとは違い洋風のみみになっています。
 写真②は「なめとろみみ」です。この品はみみの持つ素材の柔らかさと絶妙な歯ごたえを最大限に生かすよう、なめこと山芋のとろろ汁で味付けしました。秋の風味とのど越しの良さが楽しめます。
 写真③は「ゆずぽんみみ」です。この品は富士川町の特産物であるゆずを使ったぽん酢を使い、みみの上にねぎを添えた手軽な料理です。とてもさっぱりとしていてシンプルな味付けとなっています。
 写真④は「黒蜜きなこみみ」です。この品はみみに黒蜜ときなこをまぶした和風スイーツです。シンプルかつ食感の良い料理です。
 そして、私たちは工学部デザイン学科と協力して試食会で使うポスターと、新しいみみ料理の紹介する動画の作成を行いました。国際学部の学生では持っていないデザイン学科の知識を取り入れることで、見やすいポスターや視聴者にわかりやすい動画を作成することができました。
 ポスターや動画制作にあたり、美味しさがそのまま伝わるように写真の加工や動画、ポスター編集を工夫しました。
 9月24日に行った試食会では、道の駅「ふじかわ」を訪れた約80人の参加がありました。
 私たちは1品につき100個ずつ提供し、50人の方がアンケートにご協力してくれました。
 アンケート結果によると、全試作品の中でゆずぽんみみの印象が一番良く、老若男女問わず人気がありました。
 2品目のなめとろみみはご年配の方々から特に人気がありました。
 3品目のみみストローネと4品目の黒蜜きな粉みみは若い世代から多くの支持が得られました。

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    「みみ」作り体験の様子

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    食生活改善委員様との合同試作品製作の様子

学生側が得られた成果

①フィールドワークの中で地方の現状理解
②問題に対する「解決法の立案」→「現場で実践」の流れを体験
私達は本活動を通して「学生×地域」のつながりを作り、学生・地域ともに成果を得ることができました。

①フィールドワークの中で地方の現状理解
 全3回の富士川町への訪問は、同町が抱える問題、町民の方々の考え、なにがこの町に必要とされているのかを確認・理解する機会となりました。今日において、富士川町では少子高齢化が第一課題となっています。そのような現状から、同町民の方々はさまざまな活動を通して同町の地域活性化に取り組んでいます。今回私たちは「郷土料理を活用した地域ブランド創生」を目標に掲げ活動しましたが、今後も私たちのような「若者」であり「よそ者」が、昔の考えに捉われない視点や斬新な考え方を、町の人々と共同で提案・実践することが、町の活性化を更に促進させるものになると思います。

②問題に対する「解決法の立案」→「現場で実践」の流れを体験
 私たちは今回の学生チャレンジ企画を通して、目の前の課題に対する解決法を立案・計画したのち、実際に現場で実践し、その際また新たに確認された問題点を取り上げ、それを反省点としてチーム内で確認し、次の実践活動時に活かす、という流れを経験することが出来ました。このような経験は普段の大学生活における授業の中では得られないものであり、今後のゼミ活動だけでなく、その他の実践活動、あるいは社会で必ず役立つだろうと実感しました。

富士川町側が得られた成果

①町民の方々が富士川町・郷土料理を改めて見直す機会
②郷土料理の新しいカタチを発見

①町民の方々が富士川町・郷土料理を改めて見直す機会
 上記で述べたように町民の人々は快く協力していただき、その中で郷土料理を改めて見直す機会になったとお話してくださいました。今回私たちが着目した富士川町郷土料理であるみみは、その存在を知っていても作る機会があまりないというほど、町内での認知度が薄いという課題がありました。この活動は郷土料理の地域ブランド化という町外へ向けた発信が目標の1つでありつつも、町民の人々がみみを再認知する機会にもなりました。

②郷土料理の新しいカタチを発見
 私たちが郷土料理みみの新しい料理を考案したことにより、みみを活かしたさまざまなカタチを発見することができました。試食会を通して、みみはさまざまな味に合い、多様性のある食べ物だと知った、というご意見をいただきました。それは、みみが持つ特有の形や食感が、同じく山梨県の郷土料理であるほうとうとの差別化につながる糸口となりました。

 以上が、私たちが学生チャレンジ企画を通して得られた成果としたいと思います。

私たちの考えた新しいみみ料理

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反省点など

 今回の活動での反省点は、事前準備が不十分であったことです。道の駅での試食会では、前日に必要な食材などを買って本番に備えました。しかし、試食会当日、仕込み作業で食材が足りなかったり、会場に運搬するための鍋が足りなかったりと、次々にトラブルが起こってしまいました。事前にしっかり確認しておけば防げていたようなものばかりでした。いままでのプレゼンや訪問先での活動がかなりスムーズに行えていて、少なからずそこで慢心していた部分もあったと思います。しかし、徳永先生や永見先生、富士川町在住の仙洞田さんの協力もあり、何とか無事に試食会を成功させることができました。綿密に計画を練ること、メンバーと話し合うことが大事であると学ぶことができました。
 最後に、私たちの「郷土料理を活用した地域ブランド創生プロジェクト」に協力して下さったすべての関係者の皆さま、試食会にお越しいただいた多くの方々に厚くお礼、感謝申し上げます。皆さまのご協力により、私たちはこのような企画を成し遂げることができたと思います。
 この活動は私たちの次の世代に引き継ぎ、富士川町発展に向けて新たな糸口からアプローチしていってほしいと思います。そして、私たち学生にとって富士川町という地がこれからも素晴らしいフィールドワークの場となるように、また“みみ”の商品化にむけて拓殖大学と富士川町の親睦をより深めていきたいと思います。今後ともご協力お願いします。

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    食生活改善委員様との試作品製作後の試食会の様子

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    道の駅「ふじかわ」での試食会

収支報告

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